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お金2.0【要約まとめ後編】新しい経済のルールと生き方|佐藤航陽

2019年9月2日

お金2.0 【まとめ】新しい経済のルールと生き方 | 佐藤航陽

一度読んでみて本当に良かった本だけを記事にしていきます。

今回はメタップスのCEOにして「タイムバンク」を立ち上げた人、「佐藤航陽さん」のビジネス書「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」です。

これからの「お金との向き合い方」、「お金の扱い方」について、より専門的な視点から書かれています。

これからサービスやアプリを作りたい方や起業したい方にもドンピシャな内容になっているので、今回はそんな切り口からまとめてみました。

「前編」は以下をどうぞ。

TOTO
TOTO
徳川幕府も265年続いたのかぁ
GIGLIO
GIGLIO
ボクたちで"お金が支配する時代"を討幕するんだ!

この記事はこんな人にオススメ

  • 「お金2.0」が気になる
  • お金ってそもそも何なの?
  • サービスやアプリを作りたい
  • 起業したい

お金2.0【要約まとめ後編】新しい経済のルールと生き方|佐藤航陽

  • テクノロジーの変化は点ではなく線で捉える
  • これからの10年は分散化
  • 共有経済(シェアリングエコノミー)
  • トークンエコノミー
  • これからの10年は自律分散型(分散化✕自動化)
  • 経済は「作る」対象に変わった
  • 資本主義の限界
  • 消費経済と資産経済
  • お金で買えないものの価値が上がっている
  • 資本主義から価値主義へ
  • 評価経済
  • ソーシャルキャピタル
  • あらゆる壁が溶けてなくなる
  • ベーシックインカム普及後の「お金」
  • 好きな経済を選べる社会
  • ダグラス・アダムスの言葉
  • お金から解放される生き方
  • 好きなことに熱中している人ほどうまく行きやすい
  • 「お金」のためではなく「価値」を上げるために働く
  • 枠組みの中での競争から「枠組み自体を作る競争」へ
  • 加速する人類の進化
  • 近い未来の話
  • 「お金」は単なる「道具」である

テクノロジーの変化は点ではなく線で捉える

クラウドコンピューティング → ビッグデータ → IoT → AI

1つ1つをIT業界のバズワードとして見るのではなく、1つの現象(大きな流れ)として捉えることで、次に起きる変化もある程度は予測できるようになります。

これからの10年は分散化

既存の経済や社会は「分散化」の真逆の「中央集権化」によって秩序を保ってきました。

代理人や仲介人がハブとして介在することで「情報」を握り、それが価値や権力になっていました。

しかし、誰もがスマホを持ち、リアルタイムで常時つながっている状態が当たり前になった現代では、ハブはむしろ流れをせき止めるジャマ者でしかなく、中央で管理する必要さえなくなったのです。

「分散化」の流れの一部として現れた新しい経済システムを3つに分けると下記です。

分散化による新経済システム

  • ①:共有経済(シェアリングエコノミー)
  • ②:トークンエコノミー
  • ③:評価経済

共有経済(シェアリングエコノミー)

個人が余ったリソース(遊休資産)を直接共有し合う。

個人と個人をネットワーク化し、支払いの仲介や、レビューによる信頼性の担保などで、経済システム(プラットフォーム)を作っている。

  • UBER
  • Airbnb
  • メルカリ
  • Mobike(中国の自転車のシェアリングサービス)

日本などの先進国では既存の社会インフラがジャマをして、法整備などに時間を取られ、定着するのに時間が掛かりますが、中国などのここ10年で急激に成長した国では、こういった新しいサービスが一気に浸透します。これをリープフロッグ現象と言います。

トークンエコノミー

法定通貨の代わりにトークン(仮想通貨・代替貨幣)をやりとりして独自の経済圏を作ることができる。

今まで国家がやってきたことの縮小版を、企業や個人が手軽にできるようになった。

  • ビットコイン
  • タイムバンク
  • VALU
  • Kik(カナダのLINE)

本来はただの紙切れであるはずの法定通貨も昔は「金」と結び付けられていました。

金本位制の終了と共に現在は「国家の信用」によって支えられています。

トークンもさまざまな価値と好きに紐付けて流通させることができます。

トークンの種類

  • ①:通貨型トークン
  • ②:配当型トークン
  • ③:会員権型トークン

①:通貨型トークン

法定通貨とほぼ同じ役割のトークン。

1ポイント=1円というような固定相場制ではなく、楽天ポイントやTポイントの変動相場制Versionです。

②:配当型トークン

株式や金融商品に近いトークン。

特定のサービスや機能で上がった収益の一部をトークン所有者に分配していきます。

③:会員権型トークン

ファンクラブや株主優待、ゴールド会員のようなイメージ。

トークンを保有している人が特別な割引や優待を受けられます。

支払ったら消えてしまうものではなく、そのトークンを保有している間は優待を受けられる点が通貨型トークンとは異なります。

これからの10年は自律分散型(分散化✕自動化)

自然界のように中央に絶対的な支配者や管理者がいないのにも関わらず、バランスよく回るシステムのことです。

  • インターネット
  • ビットコイン

シェアリングエコノミー 、ブロックチェーン、ディープラーニング、IoTなどの点の先にあるのは自律分散型のビジネスモデルかもしれません。

  • Numerai(無人ヘッドファンド)
  • BingBox(中国の無人コンビニ)

経済は「作る」対象に変わった

15世紀、活版印刷技術によってそれまで一部の特権階級しか手に入れることのできない貴重品であった「知識」が民主化しました。

さらに現代ではインターネット(Google)によって知識はコモディティ化(市場価値が低下し一般化すること)しました。

テクノロジーによって経済は「住む」対象 → 「作る」対象に変わり、やがて「経済の民主化」が進むと、知識のように「お金」もコモディティ化して、今ほど貴重なものと考えられなくなることが予想されます。

知識が検索すれば誰でも手に入るようになり、その知識をどう活用するかが重要なように、お金そのものには価値がなくなり、どう経済圏を作って回していくか、そのノウハウが重要な時代に変わっていくと考えられます。

資本主義の限界

「手段の目的化」が進みすぎたことが原因です。

"手段の目的化"とは、あくまで「お金はただのツール」に過ぎなかったのに、いつからかその「お金を増やすこと」だけが目的になってしまったということです。

将来のやりたい事のために大学に入ろうと勉強していたのに、いつからか偏差値を上げることが目的になっている状態に似ています。

消費経済と資産経済

普段私たちが生活している経済は「消費経済」と「資産経済」という2つの異なる経済が混ざり合ってできています。

消費経済(実体経済)

大半の人がコッチの経済を生きています。

労働をして給料をもらい、コンビニでお金を払うなどです。

大半の人がコッチなのに、全体のお金の流れの1割にも満たない経済です。

資産経済(金融経済)

資産家や金融マンなどのごく一部の人が生きている経済です。

いわゆる「お金がお金を生み出す」経済です。

全体のお金の流通の9割はコッチで生まれています。

消費経済と資産経済の関係

「消費」はモノやサービスが介在するため、やりとりに時間が掛かりますが、「資産」はコンピュータ上のデータ通信だけで、お金からお金を生み出すのでスピードが全然違います。

この1割の「消費経済」の上に9割の「資産経済」が乗っかっている状態が現在の経済です。

「資産経済」は「消費経済」からの金利や手数料で成り立っているので、「消費経済」の少しの変化で大きく動いてしまいます。地震が起きるとタワーマンションの上階ほど大きく揺れるのと同じです。

「消費経済」はモノやサービスが売れないので縮小しています。反対に「資産経済」は拡大しています。

資産家や投資家が「お金はあるのに使う対象がない」と金融マネーが彷徨っている状態です。企業の内部保留金も406兆円と過去最高です。

つまり資金調達が容易な環境にあるため、お金の価値そのものが下がり続けているのです。起業家にとってはチャンスでしかありません。

お金で買えないものの価値が上がっている

お金の価値が下がり、逆に「信頼」や「時間」や「個性」といった増やすのが難しく、お金で買えないものの価値が相対的に上がってきています。

現代はテクノロジーによって、この"お金で買えないものの価値"を最大化しておけば、色々な方法で、好きなタイミングで、他の価値と交換できるようになりました。つまり、

「お金」という手段(ツール) → 「価値」という根源へ

本来の正しい状態に戻ったとも言えます。

具体例

貯金0円だけど100万人のフォロワーがいる人が新たにビジネスを始めるとしましょう。

  • Twitterで仲間を募る
  • クラウドファンディングで資金調達
  • フォロワーから知識を借りる

"他者からの注目"という「お金で買えないものの価値」が色々な方法で、好きなタイミングで、他の価値(人脈、金、情報)と交換できました。

資本主義から価値主義へ

これからはお金などの「資本」に変換される前の「価値」を中心とした世界に変わっていくことが予想されます。

資本主義上では「お金にならない=無価値」とされてきた行為も、価値主義上では意味のある行為になります。

価値主義上での価値とは

  • 経済的には、人間の欲望を満たす実用性(使用価値や利用価値)
  • 倫理的・精神的には、真・喜・美・愛
  • 希少性や独自性

興奮・好意・羨望などの人間の持つ感情や、共感・信用などの観念的なものなど、"消費できないもの"も立派な価値と言えます。

IT企業にとっての「顧客データ」やYouTuberにとっての「チャンネル登録者」などが分かりやすいですね。

価値の3分類

  • ①:有用性としての価値
  • ②:内面的な価値
  • ③:社会的な価値

①:有用性としての価値

「役に立つか?」という観点から考えた価値。

資本主義がメインに扱ってきたもの。

②:内面的な価値

個人の内面にとってポジティブな効果を及ぼすもの。

今までいわゆる"プライスレス"とされてきた価値。

③:社会的な価値

慈善事業やNPOなどの社会全体の持続性を高める活動も価値があると言えます。

「資本主義」の問題点は「①:有用性のみ」を価値と認識して、その他2つの価値を無視してきたことにあります。

「②:内面的な価値」や「③:社会的な価値」は物質がなく、曖昧なためテクノロジーの活用が不可欠です。

つまり、「価値主義」とは②③をテクノロジーの力でカバーする「資本主義の発展系」であると言えます。

評価経済

評価経済または信用経済と聞いて、未だ多くの人が違和感を抱く原因は、大半の仕組みが「評価」や「信用」ではなく、「注目」や「関心」に過ぎないから、であると言えます。

「注目」や「関心」を引くための"炎上商法"や"バカッター"などと区別できていないためです。資本主義の"稼ぐが勝ち"に似ています。

ソーシャルキャピタル

お金や不動産や株式はマネーキャピタル(金融資産)と呼ばれ、どれだけお金を増やせるかという観点で評価されます。

反対にお金が増えるわけではないが、社会全体にとって価値のある資本はソーシャルキャピタル(社会関係資本)と呼ばれています。

これからはこのソーシャルキャピタルによって、今まで儲からないとされていたプロジェクトが経済を大きく動かす力を持てるようになります。

  • テスラ・モーターズの電気自動車
  • スペースXの民間宇宙ロケット
  • グラミン銀行(バングラデシュから貧困をなくすための金融機関)

社会の課題をビジネスとして解決する「ソーシャルビジネス」を通して、数十年後には「営利・非営利」という区別はなくなり、全ての活動は「価値」という視点から捉えられるようになっているでしょう。

あらゆる壁が溶けてなくなる

「営利・非営利」という壁がやがてなくなるように、「経済」と「政治」の壁も消えそうです。

貧困をなくすという政治の課題がソーシャル・ビジネスによって経済のフィールドで解決することに成功したように、今後ますますそういった活動が増えていくでしょう。

IoTなどによってあらゆるモノがネットに繋がるようになると、全ての産業にITが浸透し、「IT企業」というジャンル自体も消えそうです。

ベーシックインカム普及後の「お金」

AIが仕事をするようになると大半の人が失業してしまいます。するとベーシックインカムの導入を考える国が増えてくるでしょう。

ベーシックインカムとは、国が生活に必要な最低限のお金を国民全員に支給する仕組みです。

または、巨大企業が公共サービスに近いものをほぼ無償で提供するなどして、生活コストを大幅に下げるというベーシックインカムもありえます。

こうして生きるために働く必要がなくなると、私たちは今と全く違う生き方をしているかもしれません。

好きな経済を選べる社会

「既存の経済」と「新しい経済」が生まれると"どちらが正しいのか?"という議論に陥りがちですが、筆者は「どれも正しい、人によって正解は違う」と述べています。

既存の経済で優位な立場にある人や逃げ切れる人はそのままで良いし、合わない人にとっては新しい経済が必要です。

どんな職業に就いて、誰と結婚し、どんな宗教を信じるのも自由なように、これからはどんな経済を選んで生きるかを自分で決められる。私たちはその過程にあります。

昨今の格差問題も経済が複数存在することで今より和らげられるかもしれません。

また、複数の経済圏で生きることで、1つの経済で失敗したとしても、別の経済圏で何度もやり直すことができます。

つまりリスクを取ってアクティブに行動する人が増えるのです。

ダグラス・アダムスの言葉

新しいシステムには"老害"的な意見が付きものですが、本書で紹介されているイギリスの作家ダグラス・アダムスの言葉が面白いです。

要約

  • 自分が生まれた時に存在していたテクノロジー:自然な世界の一部と感じる
  • 15〜35歳の間に発明されたテクノロジー:新しくエキサイティングなものと感じる
  • 35歳以降になって発明されたテクノロジー:自然に反するものと感じる

また、今の"日本の常識"と呼ばれているものは"45歳前後の人が持っている概念"を指しています。

お金から解放される生き方

先進国では「成長期」から「成熟期」に入ったと言われています(日本は衰退期とも言われますが)。

いわゆる1980年代以降に生まれた"ミレニアル世代"にとっては、「良い車に乗りたい」とか「良い家に住みたい」などにモチベーションを感じにくいはずです。

これは人間は豊かになると欲望の種類が変わってくる生き物だから当然です。

では、これからは何をモチベーションに生きていけば良いのでしょうか?

本書ではFacebookのCEOマーク・ザッカーバーグのハーバード大学でのスピーチが紹介されています。

何もかもが満たされてしまって、誰もが人生の意義や目的を見失ってしまった。

本来、人生の意義や目的は欠落や欲求不満から生まれるものですが、あらゆるものが満たされた世界では、その人生の意義や目的こそが「価値」であり、さらにそれを他人に与えられる存在にならなくてはいけない。

好きなことに熱中している人ほどうまく行きやすい

価値主義の世界での働き方や生き方のスタンダードは非常にシンプルです。

「好きなことに熱中すること」

資本主義では「儲かること」が意思決定の上位でしたが、価値主義では「情熱を傾けられること」を基準に選ぶべきです。

金銭的なリターンを第一に考えるほど儲からなくなり、何かに熱中している人ほど結果的に利益を得られるようになります。

「お金」のためではなく「価値」を上げるために働く

価値主義の世界では就職や転職に対する考え方も大きく変わります。

「自分の価値を高めておけば何とでもなる」

"個人の価値"さえ高めておけば、それをお金やそれ以外の価値に変換する環境はもはや整備されつつあります。

会社は自分の価値を発揮する1つのチャンネルに過ぎません。

個人の価値

  • ①:スキル/経験のような実用性としての価値
  • ②:共感/好意のような内面的な価値
  • ③:信頼/人脈のような繋がりとしての社会的な価値

その会社を退社した時に、自分の人材としての価値が高まっているのかどうかを基準に選びましょう。

そして、本当に価値を提供できる人は会社に属して働く必然性が消えています。

枠組みの中での競争から「枠組み自体を作る競争」へ

これからは枠組みの中での競争から、自分なりの独自の枠組みを作れるかどうかの競争になります。

そのためには自分の興味や情熱と向きあい、自らの価値に気づき、それを育てていく。そしてその価値を軸に、自分なりの経済圏を作っていく。

そのためにはそれを実現させるためのテクノロジーや、本書に書かれている人間の欲望について深く理解することも必須です。

加速する人類の進化

これからの30年で開発される新たなテクノロジーは「シンギュラリティ」と呼ばれ、人類をこれまでとは全く違う世界へと連れて行ってしまうことになると筆者は言います。

大半の労働は機械によって自動化され、人間はお金や労働から解放されます。人間は生きていくために働くことも、お金を稼ぐことも必要なくなります。

「ひいおじいちゃんの時代には1週間のうちのほとんどをやりたくもない仕事をしていたらしいよ、かわいそうだね」と、私たちの孫ぐらいの世代は話していそうです。

それはまさに現代人が身分制度に縛られていた江戸時代の市民を見る目に近いです。

近い未来の話

本書の巻末には、まるでSFのような近い未来の話が紹介されています。

ここでは割愛しますが、都市伝説好きな私にとっては大変エキサイティングな内容でした。ぜひ実際に手にとって確認してみてください。

もくじ

  • 国家の未来
  • 宗教の未来
  • 現実を選べる未来
  • 宇宙の未来

「お金」は単なる「道具」である

本書は最後に、身近なお金との付き合い方、お金と感情との距離の取り方について触れられています。

たくさんのお金を動かしている人ほど、お金を紙やハサミやパソコンと同様に「道具」として見ています。

そこに何の感情もくっつけていません。

純粋に便利な道具としてお金を見ているからこそ、それを扱う時も心は揺れませんし、冷静に判断をし続けることができます。

そして、私たちがお金に特別な意味を感じていた最後の世代になるでしょうし、そういう未来の到来を早めることが私たちの世代の人間の仕事だとも思っています、とも語られています。

まとめ

これでも本記事は本書のほんの一部です、全編は実際に手にとって確認してみてください!

ちなみに本書は"あの箕輪さん"が編集を担当しています。

「はじめに」が無料公開されていますので、どうぞ。

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