もくじ
- 豆知識81:「ラストカット」は連載前から決まっている
- 豆知識82:考察が当たっていたらストーリーを変える?変えない?
- 豆知識83:尾田っちの最初のペンネームは「月火水木金土」
- 豆知識84:バラティエの名前の由来は尾田青年が高校生の時にバイトしていた「薔薇亭」
- 豆知識85:大学時代に「有名になるから」と言ってサインを配っていた!?
- 豆知識86:尾田っちは『るろうに剣心』のアシスタントだった
- 豆知識87:歴代の担当編集はONE PIECEの結末を知っている
- 豆知識88:「先生」と呼ばれるのが嫌いで担当編集者にもそう呼ばせない
- 豆知識89:ファンレターは全て読み、保管のためにマンションを借りている
- 豆知識90:「生きて動く物」は全て尾田っちが描いている
豆知識81:「ラストカット」は連載前から決まっている
実は、最終回の構想もラストカットも決まっています。主人公の周りだけで小さく話が収まるんじゃなく、あの世界すべてが動き出す展開になるはず。問題は、いつそこにたどりつけるか。何年かかるのかな。
尾田栄一郎(朝日新聞1999年11月26日)
尾田っちが「ONE PIECEの最終回(ラストカット)」について言及した最初のメディアは1999年11月26日の朝日新聞ではないかと思います。112話「ルフィVSゾロ」が掲載された「ジャンプ1999年50号」の頃ですね。
尾田っち本人の口から語られた「最終回(ラストカット)」について、まとめると次のとおり。
これがONE PIECEの最終回だ
- 連載前にラストだけは決めていた
- 最終章が一番盛り上がる物語にする
- (価値観が変わっても)ラストはブレたことはない
- めっちゃ面白い、間違いない
内容について触れられたことはもちろんありませんが、肉声ではこうも語られていました。
ー尾田さんにとって『ONE PIECE』とは何でしょうか?
子供の頃の僕が納得するためのお話。話を作るんだったらちゃんとみんなが納得する、最後に納得する話を描こうと思ってやっているのが『ONE PIECE』なので、ちゃんと仕上げたいなと思ってます。
『ONE PIECE FILM GOLD』メイキング
関連記事【ワンピース考察】これがONE PIECEの最終回(ラストシーン)だ!
豆知識82:考察が当たっていたらストーリーを変える?変えない?
では、「ワンピース(ひとつなぎの大秘宝)の正体」や「最終回(ラストカット)」に限らず、読者の考察が当たっていたら尾田っちはストーリーを変えるのでしょうか?
「ホンマでっか!?TV」での、さんまさんとのやりとりはこうでした。
2021年1月22日に放送された『海賊王におれはなるTV』の#6では、EXITのりんたろーさんから、この件について質問が寄せられました。尾田っちとプライベートで交流のある山内さんはこう答えています。
この時の尾田っちの回答(手紙)が最高でした…!
ラストに関しては全く変える気はありません!!この番組はファンとしてゲラゲラ笑っていたいので、悪魔の実のサイン以外関わらせないでください!
尾田栄一郎
極めつけは、2020年12月25日に放送された「やりすぎ都市伝説 2020冬」で、元・乃木坂46の生駒里奈さんと、スピードワゴンの小沢さんが「ジャンプ編集部」に潜む都市伝説に迫る企画がありました。
担当編集の岩崎さんとのやりとりを、ここに完全再現します。
要するに次のとおり。
結論
- 考察が当たっていて変えたこともあったけど基本見ない
- ラストは変えない
- 誰も真実には近づいていない
本当の結末・真実に近づいてしまったのは私だけということですね😌(スーパーカミキカンデとのコラボ動画もあります)。
関連記事【ワンピース考察】ひとつなぎの大秘宝の正体と笑った理由を完全解明!
豆知識83:尾田っちの最初のペンネームは「月火水木金土」
『尾田栄一郎短編集WANTED!』に収録されている「WANTED!」は、尾田っちが高校在学中に週刊少年ジャンプの新人賞である「手塚賞」に準入選された時の作品です。
この時のペンネームが「月火水木金土(つきひみずきこんどう)」でした。本名で連載してしまったことは後悔しているそうです。
ちなみに、この「WANTED!」は締め切り〝3日前〟に交通事故に巻き込まれ、鼻の骨が折れながらの執念の執筆によるものでした…!
しかし、当時の手塚賞が〝月刊〟少年ジャンプだったことを後で知り、仕方ないので翌年「一鬼夜行」を投稿し、1993年の「ポップ☆ステップ賞」にて入選を果たしたのでした(なんか色々すごい)。
「一鬼夜行」も『尾田栄一郎短編集WANTED!』に収録されていますよ。
豆知識84:バラティエの名前の由来は尾田青年が高校生の時にバイトしていた「薔薇亭」
薔薇亭
熊本市エリアの熊本市の鉄板焼専門店、薔薇亭のオフィシャルページです。
サンジが副料理長を務めていた海上レストラン「バラティエ」。その名前の由来は、尾田っちが高校時代にバイトしていた鉄板焼専門店「STEAK SALOON 薔薇亭」です。
お店の看板には「BARATEI」ともあるので、これを「BARATIE」に変えて、そのうち使おうと高校時代から考えていたのかもしれませんね。
前述した「交通事故」は、この薔薇亭の「支店」から「本店」に向かう車が事故に遭い、助手席に乗っていた尾田青年が大ケガを負ったというものです(尾田青年がバイトしていた支店は現在はありません)。
尾田青年の薔薇亭のエピソードが、ルフィのバラティエでのエピソードそのものです。
薔薇亭「コック」タサキさん談
- いっぱい皿割ってた
- よくつまみ食いして怒られてた
- 前日から仕込んでたスープを間違えて全部捨てた
以上は『少年ジャンプに人生賭けてみた』に収録されている第6話「伝説のレストランバラティエは実在した!!! 〜尾田栄一郎の〝偉大なる航路〟を追え!!〜」で明かされたエピソードです。
薔薇亭にはサンジがギンに食わせた「チャーハン」や、この取材でタサキさんに渡された「サンジが〝くそお世話になりました!!〟」と言っているサイン色紙もあります。
実際に来店したお客さんによると、飾られてはいないけど頼めば快く見せてくれるそうです(撮影もOK)。尾田っちは辞めて以来、一度も来店していないそうですが、ワンピファンなら一度は行ってみたいですよね!
豆知識85:大学時代に「有名になるから」と言ってサインを配っていた!?
熊本出身の尾田氏は、大学を中退したが「有名になるから」といって、サインを配っていたのだという。当時は戯言と思われていたかもしれないが、本当になった。
週刊文春(12月30・1月6日新年特大号)
2010年末の「週刊文春」にこんな文言が載りました。週刊誌の言うことなので、真実は定かではありませんが、当時の尾田っちが尖っていたことは確かです。笑
エピソード・オブ・尾田栄一郎
- 手塚賞だと「月刊」のジャンプに載っちゃうから辞めた
- ジャンプの連載会議に落ちて驚いた
- 新人は生き残れるかどうかで悩むが、尾田っちは声優をどうするかで悩んでいた
順番に解説しますね。
手塚賞だと「月刊」のジャンプに載っちゃうから辞めた
この師弟対談は『LIAR GAME/Invitation』というファンブックに掲載されています。尾田っちはよく「ルフィみたい」と表現されますが、師匠が言うんだから間違いないのでしょう。
また、「MIKIO ITOO」でおなじみの「いとうみきお」さんの『月曜日のライバル -メガヒットマンガ激闘記-』では、和月組に集った4人の若き漫画家達のノンフィクション?ストーリーが漫画で読めます。
第5話では「オダギリ一郎(モデル:尾田栄一郎)」が「月刊少年ギャラクシー(モデル:ジャンプ)」の連載を断るシーンがコミカルに描かれています。笑
ジャンプの連載会議に落ちて驚いた
「嵐ツボ」で初代編集担当の浅田さんによって明かされたエピソードです。『ONE PIECE』が2回目(?)の連載会議に落ちたあと、理由を説明するため編集部に来てもらうと・・・
これを受けて、「トガッてましたからね。全部、敵だと思ってたんで。」と、20数年後の尾田っちは仰ってました。
新人は生き残れるかどうかで悩むが、尾田っちは声優をどうするかで悩んでいた
これは『ONE PIECE 10th TREASURES』でのルフィ役:田中真弓さんとの対談で自ら明かされたエピソードです。
新人の頃って、普通は生き残れるかどうかで悩むんですけど、僕は声優どうしよう…って悩んでました(笑)。
尾田栄一郎
尾田っちは読み切りの頃から「ルフィの声は真弓さん」だと思って描いていたけど、本人には伝えておらず、オーディションに田中さんが参加して驚いたそうです。
アニメ化されることは「読み切りの時点で想定内」だったわけですね。笑
豆知識86:尾田っちは『るろうに剣心』のアシスタントだった
尾田っちのアシスタント履歴
- 甲斐谷忍先生:『翠山ポリスギャング』
- 徳弘正也先生:『ジャングルの王者ターちゃん♡』『水のともだちカッパーマン』
- 和月伸宏先生:『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』
SBSが始まった4巻でも、この3人の先生について言及されていましたね。
この3人の先生方にはいろんな事を教わりました。漫画家としても人間としてもまじで尊敬してます。
4巻33話SBS
また、『珍遊記 -太郎とゆかいな仲間たち-』で有名な「漫☆画太郎」先生の『まんゆうき〜ばばあとあわれなげぼくたち〜』の第1話を手伝ったことがジャンプ巻末コメントで明かされました。
19歳で画太郎先生の「まんゆうき」第1話を手伝った。先週の「チンピース」感謝です。
週刊少年ジャンプ 2017年43号
さらに、ワンピースの連載が始まった1997年にジャンプで連載されていた徳弘先生の『Wrestling with もも子』の5話には、「尾田栄一郎整形外科」と書かれた電車の中吊り広告が確認できます。
おそらくこれも「助っ人」として一時的に手伝ったものだと思われます。
豆知識87:歴代の担当編集はONE PIECEの結末を知っている
歴代の担当編集
- ダッチー(本名不明)(『ONE PIECE』連載前の月刊少年ジャンプ時代)
- 0代目:久島(『ONE PIECE』連載前の週刊少年ジャンプ時代)
- 1代目:浅田貴典(1996年〜2001年4月頃)
- 2代目:土生田高裕(2001年4月頃〜2005年2月頃 アラバスタ・空島編)
- 3代目:渡辺大輔(2005年2月頃〜2006年10月頃)
- 4代目:川島直樹(2006年10月頃〜2007年11月頃 ウォーターセブン編)
- 5代目:大西恒平(2007年11月頃〜2008年6月頃 スリラーバーク・シャボンディ諸島編)
- 6代目:服部ジャン=バティスト哲(2008年6月頃〜2010年12月頃 頂上戦争編)
- 7代目:井坂尊(2010年12月頃〜2014年6月頃 魚人島・ドレスローザ編)
- 8代目:杉田卓(2014年6月頃〜2017年1月頃 ドレスローザ・ゾウ編)
- 9代目:内藤拓真(2017年1月頃〜2019年3月 ホールケーキアイランド編)
- 10代目:高野健(2019年3月〜2020年6月 ワノ国編)
- 11代目:岩崎湧治(2020年6月〜 ワノ国編)
担当編集は着任の儀式として、「ワンピースの結末と、そこに行き着くまでの大まかな流れ」を尾田っち本人から直接伝えられます。
そしてプライベートでは、たとえ酔っ払っても「ワンピースの正体」は明かせないという十字架を背負うことになるのです!笑
豆知識88:「先生」と呼ばれるのが嫌いで担当編集者にもそう呼ばせない
「作者と編集者は対等にコミュニケーションを取りたい」という思いから、どんなに若い担当者でも「さん付け」で呼び、担当者が「尾田先生」と呼ぶと怒る。というエピソードが2015年にNHKで放送された『探検バクモン』などで明かされています。
2代目(アラバスタ編・空島編)担当の土生田さんは、着任の際に年齢を聞かれ、尾田っちより年上だったため「これから絶対〝尾田君〟と呼んでください。先生と言ったら怒ります。」と言われたそうです。
また、担当編集からであってもアイデアはもらわない、というポリシーもあるようです。「新キャラデザイン公募とかやらないんですか?」という読者からの問いに対し、こう答えています。
ちょっと冷たいかも知れませんけど人のアイデアが欲しくないんですよねー。ジャンプの担当さんなど、時々代わったりしますが、新しい担当さんに最初に必ず言う事は「僕にアイデアを出すな」ですからね。人も話も全部自分で考えた!という自信が欲しいんですねー。
人に頼ったらまた次も頼っちゃうと思いますし、失敗したら人のせいにすると思います。うまくいったら自分の実力、失敗したら自分のせい。こういうのが好きです。
56巻544話SBS
豆知識89:ファンレターは全て読み、保管のためにマンションを借りている
ー読者の反応は、どこで伺うんですか?
ジャンプに届いてる、ファンレターですよ。これ、本当にありがたいなと思いますよ。今まで15年、毎週必ずいただくわけです。これってものすごくありがたい事じゃないですか。だから1通も処分しないでいたら、うちに収まりきれなくなっちゃった。だからマンションをひと部屋借りて、そこがダンボールだらけになってます。
ONE PIECE FILM Z オフィシャルムービーガイド
『ONE PIECE FILM Z』が公開された2012年は連載15周年なので、現在はもうひと部屋くらい増えてるのかもしれませんね。
ファンレターについては、SBSが始まった4巻ですでに言及されていました。
D:ファンからもらったものはどうされてますか?
O:僕の部屋にあります。全て。ちなみに今まで貰った手紙、ハガキは一通たりとも逃さず読んでます。本当に元気がでるんです。これがあるから漫画家続けられると言っても過言ではないです。ありがとう。
4巻28話SBS
45巻では、この時のSBSを引用して・・・
D:今も一通たりとも逃さず読んでますか?
O:読んでますよ勿論です。しかし、正直な事を言うと、一時期、どうしても読みきれない時期もありました。一週間に貰う手紙、ハガキの量が千、二千を越える様な時があったんですね。その時はさすがに何百通か抜粋させて貰ってましたが、最近また手紙の量もおちついてきたので(結婚したら女子からの手紙がごっそり減りました(笑))
今も100%読んでますよ。考えてみればこの10年、毎週毎週とぎれる事なく応援の手紙を貰い続けてるわけで、本当に感謝しております。ありがとう。まさに読者に支えられて生きてます。仕事場に一室、手紙置き場があるんですが、最近その床が抜けるんじゃねェかとスタッフがおびえています。
45巻436話SBS
45巻が発売された2007年3月頃には、まだ仕事場に「手紙置き場」があったことが分かりますね。尾田っちは「ジャンプ巻末コメント」でもファンレターや手紙について度々、言及されています。
関連記事【ワンピース】SBSまとめ【宛先とハガキの出し方と載る方法】
豆知識90:「生きて動く物」は全て尾田っちが描いている
D:他の漫画を見ると明らかにアシスタントさんが描いたっていうのが分かるのですが、ONE PIECEは1巻から見ると、そのような形跡がありません!!全部尾田先生が下描きをしているのですか?
O:全部なんてとんでもない、ムリです。背景はスタッフが描いてくれてますよ。僕の設定画を見せると、色々汲み取って、手抜きなく描いてくれます。ウチのスタッフは優秀なんです。
他の漫画と違う所は、群衆シーン、動物、煙、雲、海など、〝生きて動く物〟は、100%僕が描いているからじゃないでしょうか。動く物を人に任せると、表現にムリが出るんですよねー。ぎこちないというか。まーこれは僕個人の意地にも似たこだわりです。
52巻507話SBS
「動物」や細かい「群衆」だけでなく、「海・雲・煙」まで生き物と捉え、自身で描いているとは・・・尾田っちは「ポリシーの塊のような人」です。
ワンピースの歴代アシスタント(一部)は次のとおり。
尾田っちの歴代アシスタント(一部)
- キユ(松井勝法)
- 江尻立真
- 池沢春人
- 安藤英(ワンピースパーティー)
- 天望良一(CHIN PIECE)
- 芝田優作
- 石山諒
『ONE PIECE magazine』には「EYES OF EIICHIRO'S STAFF〜尾田っちとアシスタント〜」というアシスタントさんから見た尾田っちの生態(?)を漫画にした連載があるんです。
ネーム開始から原稿終了まで寝る時以外ずーーーーーーーーっと描いてる。
池沢春人
締め切り近くになると3時間も寝ないです。「眠くなるから」とメシも食わないです。原稿が落ちるか落ちないかみたいなピンチの状況なのに「ワクワクしてきた」と言い始めます〝ワクワクの実〟の能力者です。
安藤英
この企画最高です。マンガなのがまた良い😌